【 アブラゼミの羽化 】

セミの幼虫は羽化が近づくと、白い目が黒くなってきます。長年暮らした地面から出てきた幼虫は、木や壁などを登り、脚先の跗節でしっかり体を固定します。夕方、羽化のために地上に出てきた幼虫を見つけて、優しく自宅に持ち帰れば、部屋のカーテンなどに掴まらせることで羽化をじっくり観察することができます。翅が茶色のアブラゼミ。翅が油紙を連想させるとか、鳴き声が油を熱したときにはねる音に似ているとか、そんな理由で名前が付いたようです。私たち日本人には、昔から親しまれており、特に珍しいとは感じませんが、翅全体が不透明なセミは世界でも珍しいようです。

カメムシ目セミ科